ベルタイムスVol.11 秋冬号

ベルタイムス 2023年 秋・冬号 03 荷物を運べなくなる事態に 現在の食品流通のモード別輸送形態のうち、97%以上がト ラック輸送という現実があります。 物流2024年問題 ■ 物流2024年問題とは? 働き方改革関連法により、自動車運転業務の時間外労働時間の上限規制が 2024年4月から適用されることによって生じる物流ショック。 食品業界では特に農産品の物流不足が懸念されています。 ■ どのくらい制約されるの? 年間の総拘束時間上限が、原則現行より216時間短くなります。 働き方改革関連法が法改正され、2024年4月1日から適用されます。 違反した場合は「、6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金」の刑事罰が科されます。 農産物流通への影響と品質維持のための鮮度保持の重要性 この法改正により、物流の輸送力が不足し、 荷物を運べなくなる事態が発生する 可能性があります。 97%以上がトラック輸送という現実 現状、拘束時間(年間)原則3,300時間を超える労働時間 の割合は業界全体で20%を超えており、農産・水産品出荷 団体では36%以上に上ります。 トラック運転手の労働時間の実態は? トラック運転手の労働時間が大幅に制約される事を受け、不足する輸送能力は 約14.2%運べなくなる荷物は4億トンにも上る予測です。 ■ 地域別の不足する輸送能力 ■ 業界別の不足する輸送能力 不足する 輸送能力 の詳細 中国・九州地方といった地方エリアに加えて関東・中部・近畿の3大都市 圏でも不足する割合が10%を超える見込みです。農産・水産出荷団体 の輸送能力不足が最も深刻で3割以上にものぼっています。 青果物輸送は産地からのため長距離輸送が多く、集荷場や卸売市場 での荷待ち、荷降ろし時間も長いため、負担が大きいと撤退する輸送 業者も出てきているのが現状です。

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