ベルタイムスVol.12 春夏号

04 <過去~現在> 2021年「野菜で健康推進」表示 コンサルティング事業の開始について 「鮮度保持」と「機能性表示」で 青果物業界に貢献していくことについて 赤尾 あとは世の中も変わってきて、女性の社会進出も増えてき たという事もありますよね。私の母親の時代であれば、専業主婦が ほとんどだったので、毎日スーパーに行って使う分だけ買い物でき ていましたけど、今は皆さん働いていて、買い物は週末だけという 方も多くなってきていることも、鮮度保持のニーズが高まっている 背景のひとつかと。 忙しい女性を応援しようということでは、オーラパックには電子レ ンジパッケージがあります。レンジで下処理ができたり、レンジだけ で1品完成したりと簡便調理が可能です。包装で鮮度保持やレンジ 調理の付加価値を付けることで、より青果物の価値を高めるという 事をやってきました。 野嵜 2016年に企業ミッションを作ったんだけど、それまでは袋を 作ることばかりやっていましたね。 中田 私と赤尾さんが出会った頃ですよね! 生命食部会に出始めてそこで出会って、何回目かで、赤尾さんに コーヒー誘われて、ちょっと相談があるんだけど・・・って話をされた んです。そこから始まってるんだよね。 赤尾 そうですね。 中田 私が機能性表示をやり始めたのは2012年の12月からで、 そこから勉強を始めて、約2年間かかって制度化されたんですよ。 ちょうどその時、サラダコスモの中で、もやしは数は売れるんだ けど利益がでないので、このままいったらもやし業界は潰れるぞと 言われていました。 今までの発想では絶対に無理だと思い、機能性表示を始めたん です。そして2015年にもやしで機能性表示を取得しました。今日に 至ってる割と大きなきっかけは、そのもやしを某量販店に持って いったところ、機能性表示のもやし!面白い!素晴らしいね!と言われ たんです。ただ、1品だけ機能性表示を置いたって目立たないから、 日本中の野菜で機能性表示できるようにしてほしいと言われまし た。その頃、農水省でちょうど機能性表示を広める勉強会を全国で やりたいという事で、私が講師として選ばれました。そして全国で教 え始めたのが2015年なんですね。 その翌年に赤尾さんと出会いました。生命食セミナーでパッケー ジ会社のベルグリーンワイズのことは知っていましたし、機能性表 示はパッケージに印刷するものなので、切っても切り離せない存在 ですし、会社で鮮度保持も研究していたので、ベルグリーンワイズ とやってる事同じじゃないかと思っていたところ、赤尾さんに何か一 緒にやりたいと、コーヒー1杯で口説かれました(笑) 赤尾 なぜ口説いたかというと、ピーマンとレモンの話なんです! ピーマンは熟していると実はレモンよりもビタミンが多いんです けど、追熟していると傷みやすいので、ビタミンが乗る前の早熟の 段階で収穫してしまうので、レモンの1/5以下になってしまう。しっ かり熟した段階で収穫して、鮮度保持袋で鮮度を保持して、強調表 示などで付加価値を付けたら売れるよね、鮮度保持袋と機能性表 示は相性がとても良いよねというお話を聞いて、これだ!と思った んです。 中田 野菜の栄養は目に見えませんから、見える化するノウハウを 教えますので、それをどんどん売ってくださいというこちらの願い と合致しましたね。 野嵜 表示って手をつけにくいですよね、怖いというか・・ 中田 そうですね、怖いし、面倒くさい、よくわからない、なので書 けない、下手に書くと取り締まられてしまう、というのがあるので、 みんな嫌厭していましたよね。 赤尾 JAさんに説明に行って、ここまでパッケージに書けますよと 話すと、皆さん「書きたい!」と言うんですよね。ただ実際にそこまで やっている人はいない。そこで、「これは我々は皆様のお役に立つ仕 事ができるな」と思いましたね。 そこで弊社の営業を集めて勉強会をしたところ、これは面白い! お客様が望んでいることで、世の中の役に立つことだし、会社とし てやっていこうという事になりましたね。 野嵜 景色が変わったよね。 中田 ベルさんでやり始めたのと時を同じくして、サラダコスモも もやしだけで利益が2倍3倍となって、なおかつ全ての食品に何ら かの表示をしたことで、サラダコスモって体に良いもの作ってるよ ねというブランドができました。 赤尾 コーヒー1杯の話のときに今でも覚えているのは、サラダコ スモさんは機能性表示をする前は、安心安全を届けるのがもやし 屋の使命だ!という感じでしたが、工場の職員にもやしに入っている 成分を知ってる人いますか?と聞いたところゼロだったと(笑)それ なのに自分の作っている商品を高く売ろうとか、良くしようなんて いう発想生まれないよね。 意外と自分の強みを知っているようで知らない所が多いっていう のもある意味チャンスだなと思いましたね。 中田 見える化という言葉もそのからよく言われるようになってい たし、その辺でもちょうどマッチしていましたよね。一番見えないの が野菜の栄養素なんじゃないかとも思うし、それを見える化するこ とで価値が上がるし、売れるんですよね。 見える化することで、メディアもPRしやすくなるし、ちゃんとした エビデンスがあるから特集を組んでくれやすくなりますよね。それ で名前が知られやすくなります。 赤尾 鮮度保持と機能性表示の関係性で言えば、鮮度が良ければ 栄養素が落ちにくいという相関関係が高いし、美味しさに繋がるの で、それが担保されます。 中田 光彦 株式会社ベルグリーンワイズ 表示技術顧問 名古屋大学 工学部をご卒業後、株式会社リクルートにご入社。 その後オリザ油化株式会社を経て、2008年株式会社サラダコスモにご入社。 そこで研究開発部長を務められ、生鮮食品で国内第一号となる機能性表示食 品「大豆イソフラボン子大豆もやし」の商品化に携わる。 2019年に、野菜で健康研究所を設立。現在は生鮮野菜や果物の機能性表示届 出のコンサルティング事業を経営。

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