気候変動に伴う猛暑、物流の深刻な変化や人手不足、そして「現場での経験を通して仕事を覚える」が通用し ない教育現場。青果流通の最前線が直面する課題は複雑化しています。自社のコア政策に「鮮度・品質・健康 価値」を掲げる大手量販店(東急ストア様)のバイヤー、SV、統括部門の皆様が「青果鮮度管理士試験」を一斉 受験した背景と、組織に起きた意識改革の深層に迫ります。 昨今の「地球温暖化をはじめとする気候変動」は、青果物の取扱いに甚大な影響を与えて います。今まで通りの管理では、お客様が求める鮮度を提供し続けることは不可能です。改めて本試験を通して学 び、「温度」が青果物に与える影響の重さを痛感しました。入荷した商品を前に「お客様に自信を持って販売できる 状態か」を正しく見極めるためには、産地から店舗に到着するまでの全プロセスに対する深い理解が不可欠です。 入荷からの日数管理は行っていましたが、実際の運用は「担当者の判断に委ねて しまっている」状態だったのです。人手不足が進み、技術を伝える側の人間も限られる今の時代、「現場での実践や 経験を通して仕事を覚える」というやり方は通用しません。指導する本部が100%の自信を持って、売場へ正しい目 線へとフィードバックできる共通の教科書が必要でした。 当社において「鮮度・品質・健康価値」の追求は、企業政策を推進する上での重要な3大柱のひとつです。なかでも店 舗の顔であり、集客の柱としての役割を担う「青果部」にとって、鮮度の強化は最優先の課題でした。これまでも現場 に携わる人間は、職人としての知識や技術を脈々と受け継いできましたが、それは個人の経験則や見聞きした主観 に頼っていた部分も否めません。 そこで、第三者機関の「試験」による客観的なステップを挟むことにより、培ってきた自分たちの知識が正しいのか、 鮮度に対する感覚が高水準で備わっているのかを明確に可視化・確認したいと考えたことが導入の大きなきっか けです。オーバーストア化による激しい競争の中で、「私たちは確かな知識と基準で青果を運営・販売している」と社 内外へ強くアピールできる武器になると確信しました。 青果鮮度管理士検定導入事例インタビュー 「経験と勘」を「科学的な裏付け」へ ~激変する環境下で量販店・サプライチェーンが紡ぐ、鮮度管理の共通言語~ 会社の根幹たる「鮮度」政策を、確かな客観的基準で強固にする 「属人化する目利き」と、時代に合わない「背中を見る教育」の限界 気候変動と温度変化がもたらす、 定説が通用しない時代への危機意識 鮮度保持の理論を学ぶ 「産地から出すときの鮮度状態が良くても、お店に入荷したときはどうか。川上から川下まで、全員が『同じ目 線』で鮮度を繋ぐサプライチェーンを構築しなければならない」 導入のきっかけと背景 1 導入前に直面していた現場の鮮度課題 2 サプライチェーン全体を巻き込む危機感 3 ベルタイムス 2026年 秋・冬号 5
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